天体観測に興味があるけど、何を買ったら良いの?
天体望遠鏡の買い方を教えて
天体観測に興味があり、天体望遠鏡を購入しようとした時に何を買ったら良いのか迷ってしまう方が多くいます。
何を見たいのか、どこで使うのかなど、使用環境によっても選び方が違います。
知識が少ないまま購入してしまうと後々後悔してしまうこともあります。
望遠鏡は高い買い物なので失敗したくないですよね。
思っていたものと違って、せっかく始めた趣味をすぐにやめてしますのはもったいないです。
天体望遠鏡選びの基本をしっかり身につけて後悔しない買い物をしてもらえたらと思います。
目次
天体望遠鏡の買い方
天体望遠鏡を買おうと思ってカタログを見た時、専門用語が多くて混乱してしまいます。
「分解能」や「集光力」など今まで聞いたことのないような言葉が出てきますよね。
望遠鏡の種類も多く、何を基準に選んだら良いのか迷ってしまいますよね。
天体望遠鏡の選び方の解説をする前に、絶対に買ってはいけない望遠鏡について触れておきましょう。
この望遠鏡は買ってはいけない!
ネット通販などで「倍率500倍!」とか「倍率1000倍」とか極端に高倍率を謳っている望遠鏡は買ってはいけません!
本格的な天体観測をしたいなら絶対に買ってはいけません!
そんな高倍率の望遠鏡で星を見ようとすると、天文台クラスの望遠鏡が必要になります。
一般的な初心者向けの望遠鏡は100~200倍までが扱いやすくていいです。
そもそも、天体望遠鏡の性能は倍率では表せないです。
倍率には計算方法があって、理論上、何倍にでもできてしまうからです。
倍率についての補足
倍率の計算式は「鏡筒の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離」です。
例えば、口径80㎜で焦点距離1200㎜の望遠鏡(一般的な屈折望遠鏡)に焦点距離25㎜の接眼レンズを装着した場合の倍率は「48倍」です。
望遠鏡の適正倍率は、口径㎜と同じくらいまで、最高でも口径㎜2倍までの言われています。
参考までに、月に全景を見るなら20~40倍。
アンドロメダ銀河は20倍。
土星の環が確認できるのは40倍。
(望遠鏡の種類によって変わってくるので一般的な考え方と思って下さい)
望遠鏡の次に大事になってくるのが架台と三脚です。
架台とは望遠鏡と三脚を繋ぐ部分です。
架台が貧弱だと、望遠鏡をしっかり固定できずフラフラしてしまい、星を捉えることが困難になります。
例えば、たった1㎜の揺れは、80倍にしたら8㎝揺れることになります。
これでは観測どころではありません、
安価な望遠鏡で500倍を謳っているものだったらとんでもないことになりますね。
このことから、ネットで販売されている高倍率をうたった望遠鏡は買わないようにしましょう。
ただ、子供に教育の一環として購入する場合などはありかもしれません。
使い物にならない望遠鏡の見分け方
- カメラ三脚のような架台と三脚
- 最高倍率が口径の2倍を優に超えている
- カラフルで派手な箱に宣伝文句がたくさん書いてある
- 雑貨店などの光学機器と関係のない店舗で販売してる
- Made in China
当てはまる望遠鏡は買わないほうがいいですね。
天体望遠鏡はどこで買えばいい?
買ってはいけない望遠鏡を紹介しましたが、ではどこで買えばいいのでしょうか。
- 天体望遠鏡の専門店
- カメラ屋や写真屋で天体望遠鏡のカタログが置いてある店
- 家電量販店
- ネット販売
買い方としてはこれくらいでしょうか
天体望遠鏡の専門店
近くに天体望遠鏡の専門店があれば、一度行ってみるといいです。
専門知識のある店員さんにレクチャーしてもらって決めるのが安心できて良いですね。
ただ、全国に専門店が多くないのが難点。
カメラ屋や写真屋で天体望遠鏡のカタログが置いてある店
天体望遠鏡のカタログが置いてあるカメラ屋や写真屋でも望遠鏡が買えます。
実機が置いてあるところはほとんどのないですが、話を聞きに行ってみるのはいいと思います。
家電量販店
大手の家電量販店には天体望遠鏡の実機がいくつも置いてあったりします。
一番手っ取り早く実機を見に行けるところです。
ただし、店員さんは知識はないと思ってください。
カタログに書いてあることくらいしか説明できないのでうたい文句に乗せられて間違った買い物をしないように注意してください。
ネット販売
一番おすすめなのがネット販売ですね。
価格も安くなっていたり、自宅まで配送してもらえるので一番利用しやすいです。
家電量販店で実機を見て、使用感などイメージ出来たらネットで買うことをおすすめします。
屈折式と反射式はどっちがいい?
望遠鏡選びで屈折式と反射式のどちらがいいのか迷う人が多いです。
というか、みなさん迷うと思います。
結論から言ってしまうと、最初の一台は屈折式がいいです。
反射式の望遠鏡は屈折式に比べ、同じ口径なら安価なので、鏡筒を大口径化しやすいです。
しかし、定期的にメンテナンスをしないといけません。
種類 | 屈折式 | 反射式 |
---|---|---|
同一口径時の価格 | 高い | 安い |
使いやすさ | すぐ使える | 外気に慣らす時間が必要 |
手入れ | 最低限の手入れのみ | 定期的に調節が必要 |
他にも違いはありますが、ざっくりこんな感じです。
気楽に楽しみたい、手入れに時間をかけたくない方は屈折式でいいでしょう。
メンテナンスが必要だと、最初はいいのですが段々と面倒になってしまいます。
使いたい時にすぐ使える屈折式を購入した方がいいでしょう。
望遠鏡をどこで使うか
これは意外と大事なことなのですが、どこで望遠鏡を出すか考えてみましょう。
家で星を見るとき、庭付きの一戸建てなら問題なく使えるでしょうが、マンション暮らしの方はベランダから見ることになります。
ドラマやアニメみたいに室内から見ることは考えないでくださいね。
室内と室外の空気の温度差で揺らぎができてしまい、惑星観測なんてできません。
自宅での観測では、周りが明るいと月や惑星は時間帯で観察することはできます。
しかし、星雲・星団・銀河は見ることができません。
星雲などの淡い天体を観測するには真っ暗なところに行かなくてはなりませんので、郊外へ遠征しましょう。
本当に暗いところで見る星は、こんなにあったのかというくらい多くの星を見ることができます。
これは実際に見てみないとわからないと思うので望遠鏡を買う前でも一度行ってみてください。
ますます望遠鏡をのぞいてみたくなると思います。
初心者におすすめの天体望遠鏡
ここまで話してきて、最初に買うといい望遠鏡は屈折式であることはわかったと思います。
いくつが望遠鏡を紹介しようと思ったのですが。そこでまた迷わせてはいけないと思ったので思い切って一つだけ紹介します・
Vixenは有名な日本のメーカーで、品質も安定していておすすめです。
入門機としては本当に優秀なので、ぜひ使ってみてください。
まとめ
いろいろ紹介しましたが、参考になったでしょうか?
一番言いたかったことは、安すぎる望遠鏡はほぼ使い物にならないということです。
今回は天体望遠鏡を選ぶうえで最低限知っておいてほしい情報だけをまとめました。
望遠鏡の詳しい説明などは別の記事でまとめてありますので参考にしていただければと思います。